[発行] 大分大学医学部附属病院広報誌発行委員会

患者満足度調査結果について

教授に就任して

 

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 大分大学医学部地域医療・小児科分野担当
  是 松 聖 悟

 

 過疎地域における小児・周産期医療の充実化、重点化を目的として、平成20年度より、大分県から「おおいた地域医療支援システム構築事業」が大分大学医学部に委託され、その小児科分野を担当することとなりました。大分県下の小児科医、産婦人科医の増加のためには、大学における卒前・卒後教育体制、県内の地域病院における臨床研修・指導体制の充実が必須であり、「教育・研修支援を介した地域医療への貢献」を主目的としています。その他、大分県は、平成19年度より小児科・産科婦人科の後期研修医研修支援事業、地域中核病院医師研修支援事業(国内外への研修・研究留学資金貸与で、他科の医師にも適用されています)も実施しており、3本柱の1つを形成するものです。

 平成18年度に、大分県からの委託にて、本学は、医学生及び医学部附属病院とその関連病院の研修医、医師、計1,529名を対象に、小児・周産期医療を担う医師を確保する方策を講じるためのアンケート調査を実施しました。医学生と初期研修医は、卒後研修病院の選択基準として、「出身地」、「研修プログラム」、「診療技術、専門医等の資格取得支援」を重視していました。医学生、初期研修医の半数を占めた女性は、以後20%前後に減少しており、継続勤務のための条件として、「出産、育児後の再研修支援」、「パートタイム勤務」、「保育支援」を挙げました。また、全対象の70%以上が、「複数医師による勤務と休暇」、「診療技術、専門医等の資格取得の支援」、「収入」、「2−3年の期間限定」の条件が整えば、過疎地域医療への貢献はいとわないとしました。

  すなわち、地域医療の充実化のためには、「教育・研修支援」に重点をおくことが必須と考え、地域中核病院に勤務する後期研修医、若手医師に対する大学教員による巡回教育と診療の後方支援、専門医等取得のための研修支援を行いながら、本院における卒後研修プログラムの構築を図っています。宜しくお願い申し上げます。

 

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最終更新日時: 大分大学医学・病院事務部管理課作成