研究室配属 Research Training

 ◆2018年の研究室配属


 8月20日より、研究室配属が始まりました。今年は、3名の配属学生が研究に取り組みます。渡辺景くんと福田千瑛さんはすでに先行配属でそれぞれのテーマを持って研究に取り組んでいます。当真未来さんは琉球大学の岸本英博教授の下でファージディスプレイ法による抗体の作製に挑みます。ファイト! ヽ(‘ ∇‘ )ノ
配属学生 氏名 研究テーマ コメント

 1541081 福田千瑛
● CCL20/CCR6相互作用がTh17病変に与える生理機能の解析
  指導教員:神山、小林

 ヘルパ−T細胞の一種であるTh17細胞は自己免疫疾患である多発性硬化症や炎症性腸疾患の病態に関与する。Th17細胞の病巣への遊走にはケモカインCCL20とその受容体CCR6の相互作用が重要であるといわれている。そこで、CCL20/CCR6の上記疾患への関連を種々の遺伝子改変マウスを用いて解析する。 

技術:細胞の遊走試験、遺伝子発現解析(RT-PCR、real time PCR、Western Blot法)、動物実験(マウス病態モデル:EAEモデル、DSS腸炎モデル)、病理学的解析法、



【一言】この夏は、研究に捧げます!配属期間が終わっても研究を続けます!!
【教授コメント】腸炎と免疫機構に関する研究は今話題の領域です。これを ゲノム編集マウスを用いた最先端技術で取り組みます。大いに頑張ってください。
【感想】数ヶ月間の研究室配属でしたが、実験の手法から結果の解釈の仕方、文章の書き方、発表の仕方などありとあらゆることを丁寧に教えていただきました。また、当研究室では留学生と接する機会も多く、公私ともに充実した時間を過ごすことができました。恵まれた環境で研究をさせていただき、とても感謝しています。本当にありがとうございました。

 1341099 渡辺景
● ジカウイルスSRIPsを用いたアジア株、アフリカ株間における病原性の差異の解析
  指導教員:神山、小林

 ジカウイルスはアフリカからアジアを経て変異し、病原性を高めたと言われている。そこで、アジア株及びアフリカ株のジカウイルス一回感染性ウイルス様粒子(SRIPs)を作製し、株間における病原性の差異を細胞レベル、生体レベルで解析する。

技術:遺伝子発現解析(RT-PCR、real time PCR、Luciferase法)マウス感染実験、細胞培養実験、ELISA法、フローサイトメトリー法、ウイルス培養実験
【一言】
【教授コメント】 渡辺景くんは当講座で長期間研究に取り組んできました。今年はその集大成です。頑張ってください。
【感想】 二年半の先行配属で,長期間に渡り研究,実験をさせて頂きました。この間に実験手技だけでなく,多くの知識や基礎研究とは何たるかを研究室にいらっしゃる多くの先生方から教わることが出来ました。また、パワーポイントの作成やオーラルでの発表など、様々な経験をすることができました。将来的に基礎研究の道へと進むのも良いなとも考えるようになりました。ありがとうございました。

  1541066 当真未来
● ファージディスプレイ法を用いたアルボウイルスに対する抗体の作製
  指導教員:岸本英博教授(琉球大学)、小林

 チクングニアウイルスやジカウイルスは、蚊が媒介するアルボウイルスの一種である。これらの迅速かつ簡便な診断法を確立するため、ファージディスプレイ法によりウイルス特異的抗体を作製し、イムノクラマト法やELISA法の確立に資する。

技術:遺伝子組換え実験、遺伝子発現実験、タンパク質精製、ファージディスプレイ法、ELISA法

【一言】何か成果を出せるように頑張ります!
【教授コメント】 琉球大学の岸本先生の研究室でファージディスプレイを学びます。知識と技術をしっかり吸収してきてください。
【感想】 今回の研究室配属を通して、実験がどのようにして行われているのか、研究者の生活とはどのようなものなのかを知ることができました。また、実験の難しさを身をもって感じることができました。研究を支えてくれた、大分大学の小林先生、神山先生、琉球大学寄生虫・免疫病因病態学の岸本先生、村上先生、塚原先生を始めとする講座の先生、スタッフの方々、本当にありがとうございました。