大分大学医学部公衆衛生疫学講座

募集 Recruit

1.学生募集

これから博士課程への進学を考えている皆様へ

 最近、博士課程への進学者が減ってきていることが全国的に大きな問題になっています。

 私たちが学生の頃は(医学部の話ですが)、学部を卒業したら博士課程に入って、それを卒業してやっと実務や研究のスタートラインに着けるような、そんなぼんやりとしたイメージを持っていました。しかしながら最近では、「博士」の学位が何の役に立つのか、博士を取れば収入が上がるのか、そんな実益を求める傾向が強くなり、博士を取得する意味が薄れているような気がします。おそらく、博士課程に入って高い授業料を払うくらいなら、早く収入を得て生活を充実させたいと、考えているのでしょう。

 確かにそれは一理あり、否定はしません。学位を必要としているのは、大学教員等の一部の職種に限られています。大学教授や研究者は、子供達にはスポーツ選手に次いで人気のある職業だったのですが、大学に入ってしまうと人生の選択肢からあっけなく消えてしまう。また、多くの職種では学位の取得が、自身のプロモーションに有利に働くのかといえば、残念ながらそうでもない。医師を含む公衆衛生領域の職種でも、実務業務が主であり、博士の学位などあまり役に立ちそうにない。

 とはいえ、博士課程への進学を勧める理由とは。

 それはアカデミックな世界へのいざないと、科学的根拠に基づき健康づくりの意思決定ができるリーダーを育成したいからです。私どもは、公衆衛生・疫学分野における医師・保健師・管理栄養士のプロを育てる領域にいます。仮に自分が医療・保健・福祉の支援を受ける立場であったとするならば、目先の実益ばかり追いかけている人よりは、しっかりと学問で足元を固めようとしている人の言葉を信じたい。そのような住民を支援できるプロフェッショナル・研究者の育成を目指しています。

 現在、当講座では5つの大きなコホート研究が走っています。研究フィールドがあるということは研究者として非常にありがたいし、どの大学にもあるわけではありません。さらに、大分県地域医療構想など、健康政策に絡んだ医療情報(全県のレセプトやDPC)の分析も行っています。コホート研究は、国立がん研究センター、愛媛大学、大阪大学、筑波大学、順天堂大学などと連携し、その中で若い研究者や学生同士の交流も生まれています。大分大学がと思う人もいるでしょうが、国内トップクラスの疫学研究ができる環境にあります。

 当講座の研究テーマ。それは、循環器疾患を中心に、生活習慣病、フレイル、認知症など、疫学的なアプローチによる疾病の予防です。我々の使命は、フィールドに足しげく行くこと。まだまだ、多くの課題が残っており、我々がやるべきことはたくさんあるのです。

 生まれ変わった大分大学医学部公衆衛生・疫学講座を宜しくお願い致します。

教 授  斉 藤  功



令和3年度入学の博士課程大学院生募集

 令和3年度秋季入学及び令和4年度入学の博士課程大学院生を募集しています。
 本学大学院医学系研究科博士課程では,新たに「大分大学大学院医学系研究科 研修医・博士課程コース(ORPhDプログラム)」が開設されています。初期研修中も含めて4年間で博士課程が修了できるプログラムになります。本プログラムに関しての詳細は募集要項をご覧ください。

 また、本講座の研究内容は「研究活動」ならびに「業績」をご参照いただくか、あるいは個別にご質問頂ければと思います。「公衆衛生・疫学」に関する分野の研究に関心のある方の出願をお待ちしています。

 募集要項、出願資格、出願期間は以下のHPをご覧ください。

大分大学大学院医学系研究科

入試案内・募集要項等

2.研究生募集

随時募集しています。

お気軽にお問い合わせください。