教育活動 Education

学部教育について

当講座では、公衆衛生学あるいは疫学に関する卒前・卒後教育を担当しています。近年の医師国家試験におきまして、公衆衛生・疫学からの出題が全問題数の12%~14%を占めています。このように出題数が多いといった事実は、公衆衛生・疫学が、医学において極めて重要な学問領域であるかを示唆するものといえます。私どもの講座で実施している教育内容は以下の通りです。

  1. 医学部医学科3年生に対して公衆衛生・疫学領域の教育を実施しています。具体的な内容としましては、地域保健、産業保健、母子保健、学校保健、成人保健、疫学などの各領域を担当しています。
  2. 医学部医学科4年生に対して社会医療の教育を実施しています。学外の非常勤講師の先生方とともに社会保障、医療経済、医療法規、社会疫学などの各領域を担当しています。
  3. 大学院生に対しては、社会に関わる今日的な数々の話題からテーマを選び、疫学手法を用いて追跡し、分析・問題解決の手立てをまとめ、論文にしています。
  4. 医学部看護学科の2年生には、「学校保健」、3年生には、「疫学」を講義しています。


基礎配属について

公衆衛生・疫学講座では2名の基礎配属の学生を募集します。基礎配属では、当講座が保有するコホート研究のデータを用い、研究仮説を立て、それを立証していくといった一連の作業を習得します。

そのための基礎的な学習として疫学と医学統計を学ぶ必要があります。疫学に関しては、3年生の2月に行われる社会医学の講義で基本的な学習を行いますので、その内容を習得したうえで基礎配属に入ることができます。また、医学統計は教科書的な学習ではなく、統計ソフト(SAS)を用いたより実践的な学習を行います。SASは世界的にスタンダードな統計ツールであり、これなしに医学研究はできません。エクセルでも統計解析はできますが、いったんSASを使い始めるとエクセルによる分析はそろばん程度の計算しかできないことに気が付きます。基礎配属の3か月間で集中的にSASを習得できれば、それだけでも価値があると考えています。

疫学研究は目に見えないところに多くの苦労があります。パソコンの前で整理されたデータだけ見ているとそのことが実感できません。そのため、基礎配属期間中はフィールド見学(または実地)を行います。現在、当講座では愛媛県でフィールド調査を行っています。基礎配属中に1週間程度、我々のフィールドに出かけて、どのような人々あるいは生活の場で集められたデータなのか経験してもらいます(3泊4日ぐらいの行程です。観光もできて結構楽しいですよ)。

そして、最終的にはデータを整理し、論文検索を行いながらロジカルな思考を養い、学会発表を目指します。さらに、余力があれば論文作成(英文)まで指導していきます。自由な発想で、新たな仮説に取り組み、自分のペースで3か月間、基礎研究に没頭してみませんか?

今年度の基礎配属では以下のテーマについて分析を行いました。

・ベルリン質問紙によって評価された睡眠呼吸障害と生命予後との関連:大洲コホート研究
・健康関連QOL値とその後の死亡率との関連:大洲コホート研究

現在、日本公衆衛生学会(高知)で発表予定です(来年は京都で開催予定)。発表が終わりましたら、発表内容を報告させていただきます。

このページのトップへ