内科第一は糖尿病、肥満症、内分泌疾患、循環器病、肝臓病、消化器病、腎臓病、高血圧症、膠原病、遺伝病、心身症等を専門としています。
肥満糖尿病は生活習慣病を代表する疾患であるだけに、当科を受診する患者数は年々増加する一方です。そのため、市中病院を連合し発症の防止から治療に至る効率の良い医療を展開できるよう努力しています。肥満糖尿病教室では、医師、看護婦、栄養士、薬剤師、臨床心理士、歯科衛生士、患者が一体となった医療を行っています。内分泌疾患では種々のホルモン異常が原因で発症する病気の診断から治療までを幅広く行っています。内分泌疾患は遺伝的な異常を伴うことが多いため、遺伝子解析に基づいた専門的立場からの遺伝カウンセリングも開設しています。
循環器疾患では生活習慣病としての狭心症や心筋梗塞で受診する症例が著しく増えています。専門的な治療としては、PTCA(経皮的冠動脈形成術)、ステント留置、ロータブレーター(回転型動脈硬化切除術) などを積極的に行っています。頻拍性不整脈の治療にはカテーテルアブレーションを県下では他施設に先駆けて導入し、画期的な効果を挙げてきました。長期間の抗不整脈薬の服薬から解放されるため、不整脈の患者さんに大きな福音をもたらしています。
肝臓病・消化器疾患は慢性難治性の疾患、例えばウイルス肝炎・肝臓癌、腸の炎症性疾患といった病気にとくに力を入れて診療を行っています。肝臓癌に対しては、腹部超音波装置を用い、エタノール注入を積極的に行い、最近では、ラジオ波による焼灼療法といった最新の治療法を導入しています。自己免疫性肝炎や原発性胆汁性肝硬変症についても治療実績をあげています。難病で全身疾患の膠原病は近年その治療成績が格段に向上してきました。新規な治療法を積極的に導入し、関係スタッフが全力投入して治療に当たっています。
腎臓疾患では糖尿病性腎症による腎不全の管理、慢性腎炎の治療、血漿交換などの治療を行っています。シャント術を当科でも行い、透析の導入を行っています。糖尿病性腎症の患者さんに対しては、通常の糖尿病教室とは別個に糖尿病腎症教室を設けて、指導に当たっています。
心身症は摂食異常症を中心に診療にあたっています。専門的な治療技法を使って多くの患者さんの治療に当たっています。
このように内科第一は内科領域の広い範囲に渡る疾患を専門的立場から、的確な診断ときめの細やかな活療を行っています。
(文責 浜口 和之)