[発行] 大分大学医学部附属病院広報誌発行委員会

教授に就任して

 

 

 平成18年4月脳神経外科学 古林秀則教授が専任の病院長に就任され、その後任として平成19年4月1日付けで、脳・神経機能統御講座(脳神経外科学)を担当させていただくことになりました。この紙面をお借りして、一言ご挨拶を申し上げます。
 当科は、脳神経外科疾患全般にわたり的確な診断と治療の実践を目指します。当科の課題は多岐にわたりますが、特に、全ての脳腫瘍に対する安全かつ確実な、機能を重視した脳神経外科手術方法に確固たる方法を築き先進医療を開発推進しています。困難な脳血管障害の急性期治療を外科的治療と血管内治療の両方向から治療し、成果を挙げています。
 また、重症頭部外傷の治療には麻酔科の先生と共同で低体温療法による治療を積極的に行っています。これらには、独自の先進医療技術やヘルシンキ大学で開発した新しい手術アプローチを積極的に取り入れ今日の診療・後輩医師の指導にあたっています。さらに、急性期治療後の高次脳機能障害を克服し社会復帰をめざした多施設共同研究を推進中です。
 急性期治療により救命され、運動障害・失語などなく、一見無症状に見えても高次脳機能障害を有する、特に若い世代の社会復帰のもたらす社会への貢献度は計り知れないものがあります。関連各科と信頼・協力しあいながら、救急医療に積極的に参入し、活力ある・夢を語れる脳神経外科を作りたいと思います。脳血管障害、重症頭部外傷急性期の初期治療の段階で社会復帰まで見通した系統的治療を実践したいと思います。これらを含む脳神経外科全ての領域において最先端の、有数のレベルに持っていけるように計画中です。
 脳神経外科疾患全般の適切な診断・治療を網羅的に推進し、その結果、紹介患者さんの円滑な受け入れ、良好な治療予後、退院後の連携により地域医療への貢献という側面を果たしていきたいと思います。何卒、皆様方のより一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

イラスト

最終更新日時: 大分大学医学・病院事務部管理課作成