[発行] 大分大学医学部附属病院広報誌発行委員会

医療安全推進週間について

 

 みなさんは医療安全という言葉をご存じでしょうか?
  人は誰しも単純な誤りやミスを犯してしまいます。例えば皆さんもお風呂の水を入れすぎたり、電気を消し忘れたりしたことがあると思います。しかし人の命をお預かりする医療においては、こうしたミスは起こさないようにしなくてはなりません。私たち医師や看護師など病院職員は日頃から誤りのないよう努め、病院としてはミスが起こらない体制づくりに取り組んでいます。こうした考えや取り組みを医療安全と呼んでいます。特にその意識を強く持ち医療安全の重要さを再認識しようというのが、医療安全推進週間です。これは本院だけで行っているのではなく、全国の病院で11月下旬の一週間様々な取り組みをしています。取り組みの内容は各病院で異なっていますが、例えば「規則と手順、決めて、守って、見直して」などの標語を掲示し、医療従事者へ再周知することなどを行っています。
  こうした医療安全は、私たち医療に従事するものだけの問題ではありません。患者さんやそのご家族など病院に出入りする方の問題でもあります。例えば不用意に医療機器に触れ、設定が変更になってしまったり、無理な姿勢となって点滴が抜けてしまったりすることがあります。こうした点には、十分皆さんにも注意して頂きたいと思います。また最近よく見られることが患者さんの転倒です。病気で体調が悪かったり、長く入院していると足の筋力が低下し、転倒しやすくなります。転倒すると特にご高齢の方は骨折しやすく、入院期間がさらに延長することになります。こうした転倒の防止にも病院は取り組んでいますが、病院や医療従事者の対応だけでは完全に転倒を防ぐことは困難です。ふらつきを感じたり、足に力の入りにくくなっている患者さんは、ぜひトイレなどに移動する際は看護師等をお呼び下さい。また歩行器や、廊下には手すりが設置されています(写真)ので、ご利用下さい。
  医療安全の最大の目的は、患者さんができる限り早く病気を治し、日常の生活に戻っていただくことにあります。そのために私たち医療従事者は当然のこととして医療安全に取り組んでいきますが、患者さんやご家族など病院を訪れるすべての方々のご協力が必要です。ぜひ医療安全推進週間を知っていただき、その趣旨をご理解頂きたいと思います。

写真

 

(文責 医療安全管理部 平松 和史)

 

 

最終更新日時: 大分大学医学・病院事務部管理課作成