私どもの科では、ストレスや心の悩みから生じる心や体の病気の治療を「ストレス専門外来」をもうけて行っています。
現代はストレスの時代、だれもが毎日ストレスにさらされています。強いストレスにあうと、だれもがさまざまな心や体の障害をひき起こしやすくなります。障害が生じたとき大切なのは、時間をかけて自分で原因を探すよりも、できるだけ早く専門家に相談することです。「病気かどうか分からない」、「病気というほどではない」、「気のせい」、「恥ずかしい」などと一人で悩んでいる間に、こじれやすいものです。
「調子が悪い」と感じたら、すぐに心の病の専門家である精神科をたずねてみましょう。あなたの障害がストレスによるものなのか、それとも他の病気に基づくものなのかを、あらゆる精神障害に通じた専門家が正確な診断をした後、ストレス性の障害であれば「ストレス専門外来」で治療いたします。治療としては、心理療法、精神療法、行動療法、認知行動療法、リラクゼーション法、自律訓練法、バイオフィードバック法、薬物療法などを障害に応じて組み合わせて行います。
21世紀は「心の世紀」といわれています。社会が進歩すればするほど、心の健康に対する要求が高まり、同時に社会が複雑になるだけ心の障害が起こりやすくもなります。21世紀は心の健康がより大切にされる時代なのです。
「ストレス専門外来」の新患受付は、月曜日と金曜日に行っています。あなたの心を健康に保ちましょう。
こんな方、こんなとき
では、どのようなときに精神科を受診したらよいのでしょうか。最近多い例を挙げてみましょう。
眠れない。検査では正常なのに食欲がない。理由の分からない不安が続く。発作的に激しい原因不明の動悸がする。性欲がなくなった。ダイエットをしているうちにやめきれなくなって、やせ細ってもなお続けている。急に無茶食いをしたくなって一度に大食し、あとで自分でわざと吐いたり下剤を飲む。あちこち体の具合が悪いのに、どこで検査しても「異常なし」と言われる。なにもかもが不潔に思えて毎日何十回も手を洗わないと気がすまない。大事故に遭ったり目撃したあと、その光景が心に焼き付いて苦しい日々をおくっている。気分がゆううつで不快な状態が2週間以上も続いている。思春期の青少年の悩み。
もちろん、当科ではこの他の一般の精神障害の治療も行っています。
(文責 永山 治男)