医療情報部は、直接患者さんに接することはありませんが、すべての病院職員の間の情報伝達を、迅速かつ正確に行う神経のような働きをし、診療を支えています。
皆さんが外来の診察室に入られたら、医師がコンピュータに向かって、検査結果を見たり、処方を入力し、次の診察の予約をしているのをご覧になっておられると思います。病棟では、その日の処置や検査のスケジュール、食事の変更などの情報を、ナースステーションでコンピュータ画面やプリントアウトしたワークシートで確認して、入院患者さんのケアにあたっています。また、コンピュータは、単に情報伝達だけではなく、お薬の副作用の情報や診療マニュアルなどを医師や医療スタッフに提供して、よりよい診療へのサポートもしています。さらに、患者さんの取り違えや処方の間違いなどのケアレスミスを防ぐ仕組みも持たせています。
本学の病院情報システムは、BUNGOという愛称で呼ばれています。BUNGOは、週に3時間の保守時間を除いて、24時間365日連続稼動して診療を支えています。医療情報部は、三宅教授、島岡助教授の2名の専任教官と6名の事務職員(うち2名は事務電算、1名は学内LAN担当)、NECの常駐職員とで、BUNGOの維持管理にあたっています。システム開発には、院内のすべての部門から委員を出していただいて、半年から数年にわたって入念に打ち合わせをして作り上げていきます。医療情報部には、そのために15の班と3つのワーキンググループがあります。
今年の春には、外来の予約システムを導入しました。これによって、患者さんの診療待ちの時間がかなり短くなったものと思います。現在は、放射線検査の画像を外来の先生のコンピュータで見られるようにする作業をしているところです。
(文責 島岡 章)