大分大学医学部

教授

大崎 美泉

OSAKI Yoshimi


医療にもマネジメントの知識を!

私は、大分大学経済学部に長年在籍し、管理会計、原価計算、経営戦略といったマネジメントに関する科目を研究、教授してきました。

管理会計は、もともと、企業を対象に展開されてきた学問体系ですが、近年、企業以外の組織体のマネジメントへの関心が高まる中で、医療機関もその研究対象に含まれるようになりました。

医療は、人を助けるという崇高な使命観をもって展開されるものであり、経的合理性や経営効率性には馴染まないし、ましてや、収益性を考えるなどもっての他という意見もあろうかと思います。

しかしながら、高齢化社会の進展や新型コロナウイルス感染症の蔓延だけには限りませんが、国の医療財政がひっ迫し、医療機関の経営にも暗雲が立ち込めている現在、医療や病院もその存続のために、マネジメントについて考えるべき時が来ているのではないでしょうか?

当研究室は、マクロの観点から医療のマネジメントについて、ミクロの視点から病院のマネジメントについて研究していきます。また、これからの医療を担う企業の戦略についても考えていきたいと思っています。

総合知を身に付けた融合人材の育成という目標を掲げた先進医療科学科にあって、唯一、文系研究者によって運営されている本研究室は、文理融合のニューフロンティアをめざしています。