大分大学医学部

講師

八尋 隆明

YAHIRO Takaaki


感染症ウイルスの分子疫学的解析

感染症は、途上国ばかりでなく先進国においても、未だ人類の脅威となっています。

2019年12月より世界中に蔓延している新興感染症のCOVID-19(SARS-CoV-2)、熱帯感染症ウイルス(Dengue, Zika 等)、下痢症ウイルス(Rota, Noro, Bufa, Adeno 等)を分子疫学的解析法によって、ウイルスゲノムの塩基配列変異をもとにした系統分類・プロファイリングを行っています。また、東南アジア(バングラデシュ等)において、デング出血熱(DHF)が急増しており、原因メカニズムの解明と対応策が喫緊の課題です。ウイルス感染症の重症化メカニズムを解析すると同時に、対応策として途上国で運用可能となる迅速かつ適切な医療診断システムの構築を目指しています。

ウイルスのゲノム解析や最新遺伝子検査法の次世代シーケンサー(NGS)に興味のある学生は、是非、当研究室の扉を叩いてください。研究を通じて世界と勝負できる武器を一つでも見つけてみてはいかがでしょう。今後の臨床検査領域では、遺伝子分野の検査項目がさらに増加し重要な検査項目として位置づけられると考えます。遺伝子検査の最新技術を身につけて臨床検査の現場と研究の橋渡し役として活躍することを期待しています。また、当研究室は海外との共同研究をしており、海外とのつながりが多いので、興味がある学生による積極的なチャレンジをお待ちしております。

医療 × 生成AI × 教育

2023年度に新学部である先進医療科学科が設立され、臨床検査技師や臨床工学技士を養成する中で、「研究マインドを持ち続け、新技術に対応できる素養を身につける」などを教育の特徴として掲げています。

先進医療科学科の設立と同時期に、生成AIの技術が盛り上がりを見せ、新たな技術としてChatGPTを含む多くのAIが多くの分野で活用の拡がりを見せています。生成AIは、特定の役割を模倣して回答を生成する、あるテーマに関連する要素を整理する、論点を明確化するなど、これまでのAIでは難しかったタスクを可能にしています。

今後の教育において生成AIを使うことは避けられないと考えられます。そこで、リスクを最小化しながら、生成AIを使いこなすための知識や能力の育成をどう進めていくか、新しい学科であることを活かして学生の皆さんと一緒に考えていきたいと思います。先進医療科学科で独自に開発した生成AIプラットフォームを通じて、生成AIを使いこなすための知識や能力を学び、未来の医療を創造していくことを目指しましょう。

生成AIを用いた医療教育支援プラットフォームの特徴

主要業績等