[発行] 大分医科大学医学部附属病院広報誌発行委員会

<<栄養相談室から>>

 

このコーナーでは、読者のみなさんが、少しでも食事に関心をもっていただくために役立つ情報を提供していきたいと考えています。今回のテーマは、この時期ちょっと気になる”体重”についてお話します。

 

 みなさんは、秋から冬にかけて太りやすいと感じたことはありませんか?自然界の動物たちは実りの秋にしっかり食べこんで、寒くなり食べる物が少なくなる冬に備えます。しかし、人間は秋も冬もおいしい物がたくさん!さらに寒いと活動量(運動量)が少なくなり・・・”太る”のも当然かもしれません。寒い時期は”お痩せさん”より”ぽっちゃりさん”の方が寒さへの抵抗力がありそうですが、”肥満”の域までいくと糖尿病・高血圧・高脂血症・心臓病などの多くの生活習慣病の原因にもなるので気をつけたいものです。自分の”体重”を知ってきちんと管理することは、最も基本的な健康管理の一つです。あなたの体重がやや多めだったり、気になる方は以下のことを振り返って、少し改善してみませんか?ちょっぴり努力してみると案外身体が楽になるかもしれません。

 

〜あなたの体重は適正ですか?〜

肥満度のめやすになる指数に BMI (body mass index ;体格指数)が使われます。BMI は次の式で計算されます。

BMI =体重(kg) ÷身長(m) ÷身長(m)
例) 身長158cm 、体重62kg の場合
 62(kg) ÷ 1.58(m) ÷1.58(m) =24.8

イラストBMI が25以上を「肥満」、18.5未満を「低体重」とし、さらにBMI 22 を「標準体重」としています。BMI 20〜24 を目標としましょう。BMI が20を下まわっても身体に異常がなければ必ずしも積極的に体重増加に努めなくても構いません。

 

 

〜”太りにくい”食生活のポイント〜

★「まとめ食い」をやめましょう。
 夕食が遅く、またたっぷり&こってりではないですか?さらに、朝食を抜いていませんか?就寝前に摂取したエネルギーは貯蔵にまわされやすいため太りやすく、朝まで胃の中に食べ物が残っていることがあり”朝、食べたくない”原因にもなります。夜遅い食事の時は出来るだけ脂肪分の少ない、軽めのお食事にしましょう。

★「おかず食い」をやめましょう。
 ご飯だけを少なくしてダイエットをしているつもりの方が多いのですが、おかずだけをたくさん食べると意外に脂肪を多く摂っていて高カロリーになりがちです。主食(ご飯やパン、麺類など)と主菜(魚や肉、豆腐など)・副菜(野菜や海草、きのこなど)を組み合わせて偏らないようにしましょう。

★「早食い」をやめましょう。
 食事をして満腹感を得るまでに約20分かかると言われます。ゆっくり食事をする工夫の例として、以下の3つが挙げられます。@れんこん、ごぼうなどの根菜類、こんにゃくなどをしっかり噛む必要のある素材を使う。A魚は骨付きに、貝類は殻つきのままにするなど、食べるのが面倒な素材を使う。B野菜や肉などをやや大ぶりに切る。・・・よく噛んで食べると、食べ物が消化されやすいだけでなく、”噛む”という行為そのものが脳を刺激して、満腹のサインを感じやすくなります。

★「料理法」が偏らないようにしましょう。
 ”揚げる””炒める”といった素材に油を加える料理法だけでなく、”煮る” ”焼く” ”蒸す” の油を使わない料理法もとり入れましょう。

★甘い物、アルコールはほどほどにしましょう。

(文責 栄養管理室 利根 哲子)

 

 

最終更新日時: 大分医科大学総務部庶務課文書係作成