
附属病院2階の中央廊下の中ほどにリハビリテーション部はあります。平成14年4月に理学療法部からリハビリテ−ション部へと名前が変わりました。現在の構成メンバーは鳥巣岳彦教授(兼任)以下専任の助教授1名、理学療法士3名、言語聴覚士1名、看護師1名となっています。
1ヶ月間に約100人の新患患者さんが受診し、1ヶ月間にリハビリテーションを施行する、延べ人数は1000人に達します。約70%は整形外科関係の患者さんですが、最近では脳神経外科や神経内科からの紹介も増えています。また週に1度、整形外科の総回診、術前、術後カンファレンスにリハビリスタッフ全員で参加し、術前、術後のリハビリテーションや装具等について細やかな検討を行っています。目標は家庭復帰、社会復帰、職場復帰であり、早期リハビリテーションを積極的に行い、入院患者さんの早期回復を目指しています。特に脳腫瘍手術後や脳出血・脳梗塞など中枢神経障害に対するリハビリテーション、あるいは脊髄損傷、骨折や関節疾患などの整形外科的疾患のリハビリテ−ション、パーキンソン病や多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症などの神経・筋疾患に対するリハビリテーションを精力的に行っています。
具体的にはさまざまな機能障害を持った患者さんに、温熱や電気刺激等を用いて痛みを和らげたり、関節の動く範囲を広げ、筋力を強化し、あるいは麻痺して動かなくなった身体の使い方を覚えていただきます。また上肢や手指の巧緻運動訓練、書字・食事・更衣など身の回り動作や家事動作訓練、自助具選定などを行い、家庭や社会へ戻っても困ることがないよう実践的方法を見つける援助も行っています。
また最近では、褥瘡対策や言語訓練や嚥下訓練にも積極的に取り組んでいます。脳損傷に伴う失語症など、言葉がうまく出てこない、人の話を理解できない、あるいは発音が難しいといった方々に言語機能の回復を図る治療を行っています。一方でご家族に対しても、患者さんとのコミュニケーションを上手に行っていただくための指導、援助もしています。
今後、減少することがないと思われる交通事故や労働災害、あるいは脳血管障害などの疾病が原因で、身体機能障害を起こした多くの患者さんの早期回復、社会復帰に役立ちたいと日夜努力しています。お気づきの点がありましたら、何なりとご意見をお聞かせください。
(文責 リハビリテーション部 片岡 晶志)
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