[発行] 大分医科大学医学部附属病院広報誌発行委員会

 

子どもや青年のこころの問題を扱う新しい部門が誕生しました

‐‐こどもメンタルクリニック‐‐

 ひきこもり、学校嫌い、家庭内暴力、いじめ、自殺などなど子どもや青年のこころの問題をめぐる話題がマスコミをにぎわせています。子どもたちはその成長の過程にあわせて、迷い、苦しみ、ときにはつまずき、身近で見守る親御さんたちもそれにどう対処したらよいのか、どこに相談したらよいのかと困っておられるのではないでしょうか。また別の方向から同様の悩みを抱えておられる教師の方々も少なくないのではないかと思われます。子どもや青年のこのような心理的な悩みや病気、あるいは精神的な病気の治療のための新しい部門が誕生しました。「こどもメンタルクリニック」です。
 「こどもメンタルクリニック」は小児科の外来の一室につくられ、診療は小児科医の協力のもとに主に小児精神医学を専門とする医師があたります。小児科と精神科との協力によって従来の診療科の垣根を越えてつくられた新しい形態の部門です。患者さん本位に、受診しやすくしかも高い診療レベルを保つにはどのようにしたらよいのかと考えぬいた結果、このような形をとることにしました。
 診療はすでに本年2月1日に開始し、当分の間は毎週火曜日に開くことにしています。こころの病気の診療には時間を十分にとることがぜひ必要ですので、原則として新患も再来もあらかじめ予約をお願いすることにしています。もっとも、予約がなくてももし診療時間に余裕があればもちろん受診できますので、受付で念のためお尋ね下さい。
 対象となるのは原則として18才以下の子どもや青年で、なんらかのこころの悩みや障害をもつ方です。一般的なこころの悩み、不登校、拒食症、過食症、学習障害、自閉症、注意欠陥多動性障害、チック症、強迫神経症、うつ病、薬物中毒、シンナー中毒、行為障害その他、なにか気になることがあれば気軽にご相談下さい。
 受診の際には、原則として親御さんがご同伴下さい。これはこころの病気の解決には、これまでの成長過程、性格などを知る必要があるからです。

 (文責 精神科神経科 永山 治男)

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最終更新日時: 大分医科大学総務部庶務課文書係作成