[発行] 大分大学医学部附属病院広報誌発行委員会
栄養サポートチーム(NST)紹介

 

   栄養サポートチーム(NST)とは、医師、看護師、薬剤師、栄養士、検査技師などの専門職や事務職が一つとなって患者さんに合った、適切な栄養管理を行うチームのことです。病気で入院された患者さんは病気のために体重が減少したり、下痢、食欲不振などで栄養不良になることがあります。栄養状態が良くなければ病気は治りにくいとは古くから言われていますが、実際にこのような患者さんでは病気の回復が遅れたり、合併症を併発しやすくなったりして、入院期間が長くなってしまうことが報告されています。

イラスト このようなことから、患者さんに適切な栄養管理を行うことの重要性が日本だけでなく世界中で見直されてきました。しかし、医師一人の力では適切な栄養管理を十分に行うことはとても困難なため、栄養士さんも含めたコメディカルの職種の人々がそれぞれの知識を集めてチームとして活動するNSTが設立されたのです。

 発熱や骨折などの病気の状態や手術の前後で体に必要な栄養カロリーは異なってきます。NSTは栄養障害の危険性の高い入院患者さんの診察を行い、一人一人の病状に合った栄養管理方法の指導、提言、下痢や便秘などを含む合併症の予防、早期発見、治療を行っています。これからも、入院患者さんに適切な栄養管理を実施するためNSTは活動していきます。

 

(文責 麻酔科 岩坂日出男)

 

最終更新日時: 大分大学医学・病院事務部管理課作成