[発行] 大分大学医学部附属病院広報誌発行委員会

 「救命救急センター開設」について

 
 平成元年より救急部は特殊診療施設として開設され、救急車で搬送されてくる救急患者などを対象に救急医療を行ってまいりました。受診される救急患者数は、開設当初は年間500名程度でしたが、その後年々増加し近年は7000~8000名の救急患者が受診されています。大学病院は医学生、研修医の研修の場としても機能していますが、2004年4月より新しい医師臨床研修制度が実施され、救急医療を含めたプライマリ・ケアを中心とした幅広い診療能力の習得を目指すことが求められるようになりました。また、近年は特に地方における救急医療を初めとする病院医療の崩壊が叫ばれるようになっていますが、本院は大分県における高度救急医療の提供施設として期待されるようになってきました。イラスト
 これらの経過を踏まえ、平成20年5月1日付けで、大分県知事より救命救急センター設置の指定を受けました。救命救急センターは急性期重症患者の治療にあたる本院の中央診療施設です。病院内外で発生する重症患者、他の救急医療機関で対応困難な高度な治療を要する患者に対して、各専門科医師の協力のもと救命救急センター医師(現在専任7名)が24時間体制で総合的、集学的な診断・治療を行います。従来の救急部の外来部門に加え、救命救急センターの10床(うち救命センターICU6床)で急性期入院治療を行います。
 それと共に地域住民、救急隊、病院を連携した病院前救護体制の整備や災害医療にも貢献します。また、医学生、医師、看護師および救急隊員等に対して救急医療に関する臨床教育・研修を行う場を提供して、今後の医療を担う人材の養成を図っていきます。

 

(文責 救急医学講座 重光  修)

 

 

最終更新日時: 07/16/2008 23:23:10 大分大学医学・病院事務部管理課作成