病院長 茂木 五郎
あけましておめでとうございます。いよいよ21世紀の到来であります。2000年は医療事故防止対策に、何処の病院も懸命の努力が払われたことと思われます。医療事故がないことは病院運営の基本であり、信頼される病院としての第一歩と言えます。大分医科大学医学部附属病院は、今年もこのことを基本姿勢とし良質の医療を提供し、地域の皆様に信頼される病院であるよう心がけて参ります。病院で働く方々には事故防止の立場から、業務では確認を怠らず、より一層の慎重さで、「医療は誰のためにあるのか」と言う基本を忘れずに日々の仕事に励んで頂きたいと存じます。
21世紀では、これまでとは及びもつかない早さで医療技術は進歩することでしょう。大分医科大学医学部附属病院は特定機能病院であり、高度な最新の医療を提供する使命を背負っております。多くの分野で高度先進医療を実践して地域、大分県のみならず全国の皆様にお役に立てる病院に育ってまいりたいと存じます。
本院は今年で開院20周年を迎えます。近い将来再開発に着手して、利用される皆様にはすばらしい療養環境が提供できるよう心がけて参ります。
これまでの医療はどちらかと言えば医療人指導型でしたが、これからは患者さんがご自分の医療の中心となりましょう。つまり、お任せ医療ではなく、患者さんの意志が重要となります。知りたい権利、知りたくない権利を含め、意志表示が大切で、その前段階であるインフォームドコンセントでご自分の医療を十分理解されることが肝要かと思われます。