「リストバンド」 装着のお願い
メディカル・リスクマネジメント
対策室長 犀川 哲典
大分医大に入院中の患者の皆様、具合はいかがでしょうか?私たち医大スタッフ全員は皆様方の病気が少しでもよくなりますようにと願い、診療に従事し、努力を重ねております。
本日は入院患者さんにご協力をお願いしたいと思います。それは入院患者さんの手術、検査等の際に、皆様を確認するために 「リストバンドの装着」 をお願いしたいのです。リストバンドは白色で手あるいは足に腕輪のような感覚で装着して頂きます。下にこのリストバンドのイラストをお示しします。このリストバンドには患者番号、姓名、生年月日、性別、血液型がわかっている方は血液型、入院の病棟等が記載されます。外泊や外出の時にははずします。帰られたら再び装着して頂きます。今後入院されたらこのバンドを装着して頂き、私どもスタッフは患者さんが検査や手術に来られたときにこのリストバンドに記載されている情報と、検査を受ける患者さんの情報を確認する事により、「患者さんの取り違え」や、「違う型の血液を輸血する」ような間違いが発生する可能性を抑えたいと考えています。
最近全国の病院で血液型の間違い、手術の間違いなどが新聞報道でなされております。それらの原因のひとつに 「患者さんの確認」 が充分に行われなかったり、あるいは 「姓名」 が似ているという事があります。例えば 「首藤千代(しゅとうちよ)」 さんと 「首藤千代(しゅとうちよ)」 さん、あるいは 「佐藤孝子(さとうたかこ)」 さんと 「佐藤貴子(さとうたかこ)」 さんといった同姓同名や読み方が同じ方がいらっしゃいます。ときには 「阿部貴子(あべたかこ)」 さんとお名前をお呼びしたときに、 「安部孝(あべたかし)」 さんが返事をして検査にこられるようなこともあります。リストバンドを導入することにより、患者の皆様の確認をより確実に行うことができます。
リストバンドの装着はわずらわしいかもしれませんが、この方法は最近急速に世界中で普及してきた事故防止対策の一つです。日本の他の大きな病院でも導入されつつあります。大分医大でも近日中に導入する予定です。皆様方には、どうぞこの趣旨をご理解くださいましてご協力をお願い申し上げます。