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大分大学医学部附属病院薬剤部
 
部門紹介
P E T 検 査

PET(Positron Emission Tomography)は、陽電子(放射線の一種)の体内分布を画像化する技術のことであり、画像診断法の一つです。この検査に用いられる放射性薬剤は、半減期が非常に短いため病院内で製造されています。当院ではPET検査部門に薬剤師を配置し、放射性薬剤の品質に万全を期しています。


薬剤師は、放射性薬剤自動合成装置により合成された放射性薬剤(18F-FDG)の品質検定(pH、エンドトキシン、放射的化学純度、無菌試験など)を行います。最終的に品質検定に合格した薬剤を注射剤としてPET検査に用います。


以下に当院で検査を実施しているPET薬剤をご紹介します。

  1. 18F-FDG : ブドウ糖に放射能を持たせた検査薬です。エネルギー源としてがん細胞に取り込まれます。具体的には、肺がん、乳がん、悪性リンパ腫などの腫瘍の検出、転移診断などに非常に有効です。
  2. 11C-MET : アミノ酸に放射能を持たせた検査薬です。細胞増殖に必要なたんぱく質の原料として取り込まれます。具体的には、脳腫瘍の診断に有効です。
  3. PIB-PET : アミロイドマーカーとして海外で開発された化合物(PIB)です。具体的にアルツハイマー型認知症に対する早期診断に有効です。

無菌試験
PET試薬の品質検定(無菌試験)