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お知らせ詳細

平成24年度第2回全学研究推進機構セミナー・第24回石油学会九州沖縄支部講演会

1. 日時:2012年6月15日(金) 14:00より
2. 場所:大分大学旦野原キャンパス 工学部107号室
3. 共催:石油学会九州・沖縄支部、全学研究推進機構、石油学会JS
4. 講師:立命館大学 生命科学部 生物工学科 教授 若山 守 先生

◆挨拶・講師紹介◆

 今年度2回目となる全学研究推進機構セミナーが旦野原キャンパスにて行われました。今回は立命館大学 生命科学部 生物工学科 若山 守 教授をお招きし「食と環境について-発酵と酵素-」のタイトルにてご講演を行って頂きました。
今回のセミナーにおいても、学生をはじめ各分野の先生方に多数お集まり頂き大変盛況なセミナーの開催となりました。
 セミナーでは、先ず始めに全学研究推進機構 機器分析部門 西口 准教授よりセミナー開催にあたっての挨拶及び今回の講師である若山教授の紹介が行われました。

◆若山教授による講演◆

 今回は「食と環境」とのテーマにて、先生のご研究されている「発酵と酵素」に関する研究についてお話を頂きました。
 セミナーでは、さらに3つのトッピクスがあげられ先生の研究成果をご紹介頂きながらそれぞれのテーマについて詳しくご説明を頂きました。
 まず始めに「未利用食品成分を用いた発酵調味料」と題し、乳を主成分とする発酵調味液「酪醤」の醸造についてお話を頂きました。
 我々の身近にある食品の牛乳は生産調整が難しく過剰生産状況にあり、その廃棄による環境汚染が問題視されていたとのこと。その廃棄される予定の牛乳やホエーの新たな利用法として、乳を主成分とする発酵調味料「酪醤」を開発し、微生物にバリエーションを持たせ、醸造プロセスの改良を行い、様々な特徴を有する「酪醤」の生産を試みているとのこと。

 また、次に「食品中の有害成分の生成を抑制する働きのある食環境を守る酵素」と題しお話を頂きました。これは普段なじみのあるフライドポテトといった加熱加工食品中に著量に検出される有害作用を示す物質の生成を抑制する研究についてです。先生はこの原因物質であるL-アスパラギンを分解するアスパラギナーゼの利用に注目し研究を進められてきたとのこと。今回は、枯草菌由来L-アスパラギナーゼを利用したアクリルアミド生成抑制の研究成果について詳しくお話頂きました。
 
最後のトピックは「環境にやさしい生物系農薬としての可能性を持つ酵素」。 これは、自然界に多種多様存在する多糖類を分解する酵素についての話です。この酵素はキノコやカビの細胞壁を分解することや植物病原菌の防除作用を有していることから環境にやさしい生物系農薬としての利用の可能性を持っているとのこと。今回は、キチン、β-グルカン、α-グルカンをそれぞれ分解する微生物由来のキチナーゼ、β-グルカナーゼ、α-グルカナーゼに関する研究内容について詳しくご説明頂きました。

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