ドクターカーの運用を開始し、大分市消防局と救急救命士の研修に関する協定を締結しました

平成 22年 5月 7日

大分大学医学部附属病院は,地域住民の救命率・社会復帰率の一層の向上に寄与することによって、地域の救急医療にさらに貢献するため、緊急車輌ドクターカーを導入し、平成22年4月から運用を開始しました。

消防や医師、あるいは県知事からの出動要請を24時間体制で受け、救命処置等が必要な重篤患者が発生した救急現場や救急現場から医療機関への搬送途上に、救命救急センターの医師らがドクターカーで出動して、早期診断を行います。

ドクターカーには,車内でも医療行為ができるように,ストレッチャーや医療機器の配置を工夫しており、除細動器,人工呼吸器,心電図モニタ,携帯型吸引機,自動体外式除細動器を装備しています。
 さらに、ドクターカー内の患者さんの状態や心電図の状況,さらに災害時等には車外の状況まで,病院内に待機しているスタッフにリアルタイムで伝えることのできる画像伝送システムを備えています。

また、5月7日には、大分市消防局と救急救命士の研修に関する協定の調印式を大分大学挟間キャンパスにおいて行い、古林秀則病院長と佐藤日出美消防局長が協定書にサインをとり交わし、研修生受入れが5月10日から開始されました。
 救急救命士は、研修の一環として、医師らとともにドクターカーに乗り込み実習することにより、最先端の救命救急技術や救急と医療の連携を学ぶことができ、大分市消防局からも「多くの症例に携わることができ,職員の資質向上に繋がる」と期待されています。

救急医療にとって重要な「消防機関と医療機関の顔が見える関係」を築いていくことによって、病院での診療前の「病院前救護」の連携を強化し、「切れ間のない医療」に取り組んでいきます。