原発性アルドステロン症の超選択的副腎静脈サンプリングによる局在診断

原発性アルドステロン症(PA)がなぜ重要?
  • 日本には約4300万人の高血圧患者がいる。そのうち約10%がPAであり、二次性高血圧の中で最も多い。
  • 一見、本態性高血圧と見分けがつかないが、脳、心血管疾患の罹患率が本態性高血圧と比べて2~5倍程度高い。
  • 早期発見、早期治療が鍵
  • 副腎に腫瘍や過形成

    アルドステロンが過剰に分泌

    高血圧

PAは大きく分けて二つのタイプ
PA全体の約7割
  • 両側副腎の過形成が原因となる両側性

    「特効薬」MR拮抗薬により予後を改善できる

PA全体の約3割
  • 片方の副腎腫瘍が原因となる片側性

    手術により治癒する可能性がある「治せる高血圧」

片側性か両側性かを見極める
  • 左右の副腎中心静脈から血液を採取(サンプリング)し比較する
  • 採取した血液が腫瘍から遠い場合や、解剖学的異常が存在する場合判定が困難な場合も
超選択的副腎静脈サンプリング
  • 副腎中心静脈のみならず、「さらにその先の分枝」からも血液を採取

  • 診断精度の大幅な向上が可能に
  • 全国でも限られた施設でしか実施できない!!
大分大学の4科連携の取り組み
4科の連携と、先端的な診断技術で「治せる高血圧」を見逃さない